日曜の空手大会@マニラで生き残った件(2)
先週、空手の試合の傷も癒えぬまま、ベトナムへ行っておりました。
下段蹴りをもらいすぎて、膝が曲がらないという空手初心者あるあるでございます・・・
前回のブログでは、初戦、延長の末に敗退となり、体調も最悪、疲労もピークに達し、廊下で寝て回復させると言う荒技で何とか持ち直し、3位決定戦に備えるところまで書きました。
3位決定戦の頃には残り試合も少なくなり、コートも一面だけになります。
そして、観客(選手)がコートを囲みます。
同門の選手を応援したり、かなりの熱気です。
そんな中、僕の試合が始まる訳ですが・・・
同じ道場の先輩とはやりづらい…
すごいいい人で優しい方だし尚更です。
そして、パワー、テクニック全てにおいて先輩が上な訳ですが・・・
唯一、勝機があるとすればスタミナでした。
先輩は後半疲れが出るので(まぁ、お互いだけど、そこは気合勝負ってことで)、延長までいけば可能性は高まる、と。
ところがですよ、僕は一回戦で黒帯3段の先生と延長までいって、心身ともに消耗していたのです。
そう・・・
僕のほうが疲れ果てている…(°_°)
一方、先輩、初戦のダメージは無いとのこと(°_°)
僕はメガトンパンチをボディにもらっています。
もし、先輩のパンチや膝をボディに受けたら耐えられないかもしれない・・・
本当の処刑人は先輩だったのか?!
とは言え、どうしても勝ちたい僕が立てた戦略はこう・・・
-
延長戦になったら勝てる可能性がある。(というかそれしか可能性はない)
- 中距離以上に離れる場合は上段も警戒。
- 至近距離だと(疲れもあって)上段は蹴れないだろうから、ひたすら攻撃。
- 攻撃は下段、ボディ、膝。
- 先輩も膝を使うので、一応、警戒。
- 上記を気をつけていれば、技ありや一本は取られない、はず・・・
- 判定のことを考えてひたすら前に出て攻める。(とにかく気合と根性)
そして、疲れ果てた僕(赤)と割と元気な先輩の試合↓
予想通りの展開となり、スタミナの切れたおっさん同士がポカポカ殴り合うという泥仕合。
僕は初戦で身体に力が入りすぎていたのか、下半身が筋肉痛で重心を落とせず、一撃の竜こと成嶋竜選手の如くひょこひょこ歩き出す僕・・・
もちろん一撃の竜どころか、あのときの僕は相手のインローもカットできない・・・
というか、「とにかく攻撃」と頭において動いていたので下半身のガードは甘々に・・・(後日大変なことになるのだけど・・・)
初戦は、白1、赤2、引き分け2かな。
延長戦突入です!
何回でもやったるでー!コイヤー!
・・・という気持ちです。(ホントはヘロヘロなんで嫌です)
延長前に主審からプッシュについて注意される僕。
ちなみに、来年から採用予定のルールでは、プッシュ直後の攻撃があれば連続プッシュは2回まで認められるとかなんとか。
僕は新しいルールのが好きかも。
パンチ打ち終わりで相手の胸に拳があって、例えばその後ヒザ蹴りして相手が下がったらプッシュとられるから。
初戦がそんな感じでしたので。
そのときは、「押してねーし、相手が下がってんじゃん!なんか知らないけど嫌がってんだよ!」って心の中でボヤきましたよ。
延長線、スタミナがさらに切れ、本当にただのおっさんになった二人が殴り合った結果・・・
引き分け1、赤4!!
勝ったー!!!!
初戦のArtemio Mancol先生(黒帯3段)に引き続き、大健闘と言っていいでしょう!
全試合が終わり、表彰式!?なのか、皆が集まります。
勝手がわかっていない僕は体調不良もあって汗で冷たくなった道着を脱いで私服に着替えました。
が、どうやら表彰式に参加する方々は道着のままらしい・・・
あれ・・・そゆこと!?
山下清スタイルの僕を無視して談笑する各国の先輩方(優勝者、準優勝者)…
国境以上に大きな壁を感じます・・・
今日一で怖かったのは強敵との試合ではなく、脇から乳首が見えそうなノースリーブとハーフパンツで盧山館長がいらっしゃる表彰台に向かう瞬間でした・・・
賞状とトロフィーゲットぉ♪
盧山館長のFacebookにも当日の様子が写真でアップされ始めました!
表彰台に並ぶ面々。
よくわかんないけど、戦友的な勝手な親近感を感じますね♪
3位表彰台にいるローリング・ストーンズTの少年は僕の息子です。
初戦、優勝者の男の子にボコボコにやられて泣いて、もうやりたくないとぐずる・・・
なんだかんだで参戦した3位決定戦に対戦相手が現れず、棚ぼたで3位になった(笑)
そして、表彰台では、なぜか一番誇らしげにしている・・・
彼もまた4歳という大会規定を下回る年齢でなぜか出場でき、そして6歳の子たちに混じって戦ったという、黒帯3段と戦った僕と同じような境遇でした。
女の子の部の2位はフィリピン支部のリアン先輩ですね。
お年頃なので、機嫌が良い日と悪い日のギャップが恐ろしいのです。
ダンスを踊っている日と、帰りの挨拶のときに目を見て「押忍!」と言ってくれる日は機嫌が良い日です。
なお、1位の女の子は僕の初戦の相手、Artemio Mancol先生(黒帯3段)の娘さんです。流石です。
女子一般の1位はグレッタ先輩。
組み手をしていると、興奮してきてだんだんと攻撃が強くなってくるという特徴がありますので、組み手をやる際には要注意です(汗)
柔道かなんかの選手なんじゃねーかってくらい大きな選手とぶつかり合い、延長の後、体重判定で勝利しました。
僕の中でのベストバウトな、熱い戦いでした。
なお、髪の色(毛先)が頻繁に変わる先輩で、大会バージョンはピンクでした。
2位に輝いたのはエディ先生。
恋人のグレッタ先輩が目の前で優勝したので、彼も続きたかった!
しかし、相手は、空回り気味のエディ先生とは相性の悪い、ステップを上手く使う出入りの速い日本人選手でした。
焦るエディ先生の顔面殴打などもあり、先生は判定負けでした。残念・・・
興奮した僕は「GO!チトー!」ともうひとりのフィリピン人の先生の名前を叫んでしまいました・・・
なんか、申し訳ない気持ちでいっぱいです・・・
もうひとりの先生チト(笑顔)は3位。
チト:
次は最もハードな相手、3段だよ・・・(この対戦相手が優勝者)
僕:
大丈夫、僕はチトの勝利を信じてる!
俺の相手も3段だったわ!というか、お前初段やろ!俺、赤帯やで!って心の中で言いました…
無事に大会もしゅうりょ・・・
・・・
あれ・・・
・・・
無い。
盧山館長ぉ!
僕たちの表彰台の写真がありません…
シニア・72キロ以下級の写真だけ無い・・・
何でしょうか、やはり、山下清スタイルがダメだったのでしょうか・・・
記念すべき第10回大会。
唯一の汚点・・・
僕(山下清スタイル)。
↓公式から抹消された僕の表彰台写真。
貴重です。
JIN KYUNG LEE先生(黒帯5段)、ARTEMIO MANCOL先生(黒帯3段)、ごめんなさい・・・