フィリピンで英語は話せるようになるのか?
僕はフィリピンで起業する以前、アジアを中心にいくつかの国を訪問し、そこで起業した方(日本人)の話を聞いてきた。
いつもしていた質問は・・・
言葉はどうしてるんですか?
というものだった。
だって、現地のスタッフとコミュニケーションをとるには英語やその国の言葉が必要になってくるでしょ。
で、この質問に対する答えは大きく分けて2つあった。
- もともと英語ができたんで
- なんとかなりますよ
もともと英語ができたんでの人
いわゆる帰国子女で日本ではベンチャー起業や大手企業に務めていたりして、海外勤務や外国人スタッフとのコミュニケーションを経験済みの方。
僕からすると・・・
スーパーエリート
ペラペ〜ラ、ペラペラぺ〜ラ、ワッハハ!なイメージ。
なんとかなりますよの人
死ぬ気でやればなんとかなるし、使わざる(覚えざる)を得ない環境にいれば話せるようになるという方。
台湾だったかで知り合った方は3ヶ月位で話せるようになるし、それで話せないならその人は駄目、的なことを言っていた。
僕からすると・・・
鉄の意思を持った天才
当時の僕は・・・
帰国子女だったら話せて当たり前
そんな風に思っていた。
でも、英語圏であるフィリピンに3年半住んでみて、いわゆる帰国子女的な生活をしていたわけだけど・・・
アイキャンノットスピークイングリッシュ。(๑´ڡ`๑)
※東海道新幹線の英語のアナウンス並にぎこちない英語。
「海外で生活したら話せるようになる!」って思ってたけど、話せるようにはならなかった・・・
これは「東京に行けばなんとかなるはず。俺がくすぶってるのはこんな田舎にいるからだ!」とか言って東京に出てきたものの相変わらずくすぶってる人と同じ。
そう・・・
環境のせいにしている人は変わらない!
英語のラジオやテレビをつけっぱなしにしておくといい説
これは英語が話せる友人が海外留学中に実践した方法で、ある日突然聞き取れるようになるからおすすめ、とのことだった。
僕からすると・・・
ギフテッド
実はこの手のことは僕も試してみた。
ところが何を言ってるか全く分からない!(汗)
これは当たり前で、単語を知らなきゃ、「あ、さっき、THISって言った気がする」なんて感じでキャッチなんかできないと思うんですよね。
つまり単語の勉強もガッツリしないと聞き取れるようになんてならない。
そんな僕ですから・・・
じゃあ、どうやって会社作って、運営しているの?
本当は話せるんでしょ?
と聞かれる。
どうやって会社を作ったのか?
どこの国にも大体先人がいらっしゃいます。
彼らを頼り、会社設立を手伝っている方(日本人)を紹介してもらうことで英語はほとんど不要で設立可能。
設立に関わる資料は英語ですが、Googleを頼ればなんとかなる。
日本で会社設立をしたことがある人なら、似たような感じなので割と大丈夫だと思う。
海外に会社を作るのは条件さえクリアすれば問題ない。
※条件というのは、海外企業の進出の際に各国が設けている条件のこと。資本金や株主、業種、国内外の売上比率などに制限があったりする。
どうやって運営しているの?
弊社はデザインやプログラミング開発の会社、いわゆるITアウトソーシングの会社なので、共通言語的な存在がある。
例えば、デザインであれば使っているツールは世界中で大体同じだし、そもそも視覚情報を扱っているわけなので、「こんな感じで」と参考画像を見せたり、落書きで伝えたりできる。
プログラミングではそもそもプログラム言語というモノがあるくらいだし。
つまり、英語は思いっているほど使わない。
正確に言えば、シンプルな中学生英語でぎこちなく伝えてもまぁ大丈夫なレベル。
口頭で指示を与えると言った言わないになりかねないので、テキストチャットなどで指示をするとかの工夫は必要。
日本人は割と英文は書けるので、まぁ、ギリ伝わるレベルの英語にはなる。
ただ、主語とか省略することが多いので、Google翻訳とか使うときは要注意。
このコミュニケーションにおいては、お互いに誤解も生じるので、それは想定しておいたほうが良い。
採用面接とかどうするの?
初めての採用時には通訳をお願いした。
そこで総務担当を雇い、2回目からは総務担当に面接時の質問をさせた。
「なんでうちに来たの?」とかそういうやつ。
自分たちが聞きたいことは予めテキストにおこして読み上げればOKだ。
面接の前にスキルチェックも済ませておくので、聞くこともそう多くはない。
質問に対する回答はおおよそ予想できるので、何を言っているかぼんやりはわかる。
「YES」か「NO」で答えられる質問にして、詳細を説明してもらうやり方だと相手が話している内容が質問に関連することだと分かるので、なんとかく理解できる。
肝心なことは「YES」か「NO」で答えてもらっているので、致命的な勘違いは防げる。
総務担当に後から求職者のレビューをテキストで送ってもらえば、Google翻訳でOK。
本当は話せるんでしょ?
実際のところ、言いたいことの数%くらいなら言える。
つまり、This is a pen.のレベル。
日本語では普通に使っている表現も英語となると全くなので、身振り手振りで伝える。
話せなくてもGoogle翻訳なんかを使ってテキストでやり取りすることもできる。
つまり、複雑な英語を話せる必要はない。
どうやって暮らしていたの?
住まいは日系企業を頼れば(割高だけど)賃貸が見つかるし、担当が日本人だったりするので安心。
借りている部屋で起こったトラブルは担当の日本人に伝えればOK。
銀行も同様に日本人カウンターとかあるので、担当の日本人に伝えれば大体の手はずは整えてくれる。あとは、銀行に言って言われるがままサインすればOK。
レストラインや屋台でもメニューや商品を指差して、「これ、くれ」と日本語で言ったとしても、相手にこちらの意思は伝わるので、大きな支障はない。
なので、日常生活でも英語を話す機会は思っている以上に少ない。
トラブルになったら?
ならないようにおとなしくしていればいい。
ものを取られたりしないように、猜疑心の塊になって生きるとか。
海外で格闘技(空手や柔術を)やってじゃん?
もちろん説明は一切分からない。
空手ならとりあえず「押忍!」と言っておけばなんとかなる。
あと、「こうやってやるんやで」と見せてくれるので、視覚情報が補ってくれる。
ちなみに、話しかけられても何言ってるか分からないので、話が続かず、物静かな日本人が黙々と練習している風に映っていたと思う。
へっぽこな僕が気づいたこと
英語でのコミュニケーションは、日本語でのコミュニケーションに比例する
僕はヒアリングがとにかく苦手で、相手が何を言っているか全く分からない。
よくよく考えてみたら、日本語でも、相手の話なんかまともに聞かない性格だった・・・
一方、一緒に海外に行った日本人マネージャーは相手の話を聞く物静かなタイプ。
暮らしはじめてからちょっと経った頃には、彼はスタッフの言ってることが分かるようになっていた。
つまり・・・
人の話を聞かない人は、英語のヒアリングなんて絶対無理。
ということで・・・
僕はヒアリングを諦めました。
そうしたら・・・
「どうせ何言ってるかわからないから」と開き直ることができ、やたら堂々と振る舞えるようになりました。
ヒアリング、相手を理解するというプレッシャーからの開放ですw
周囲から見たら英語を理解し、話しているように見えるでしょう、きっと。
でも・・・
全く分かっていません。
ウェーイwwwな人は直ぐに話せるようになる
陽キャなパリピは、誰とでも仲良くなる高いコミュニケーション能力を持っているので直ぐに話せるようになる。
話せなくても、ウェーイwwwでなんだか通じ合えるようになる。
陰キャでコミュ障の僕みたいなタイプにはない天性の資質を持っているので、そういうタイプの人は直ぐにマルチリンガルになれると思う。
陽キャでパリピな人は外国人の友達も直ぐにでき、英語を使う機会も多くなるので、なおさら上達が早い。
一方・・・
陰キャでコミュ障の人は消極的だし、基本的に一人なので、英語を使う機会がそもそもほとんどなく、上達なんて絶対にしない。
性格を変えるのは容易ではありません。
なので・・・
英語を使う機会がやってくるなんてことはありません。
諦めましょう。
便利な英語表現
ここにご紹介する英語は、陰キャでコミュ障な僕が、英語を使ってマネジメントしないといけないので覚えたものです。
なので、すべての人におすすめできる英語ではありません。
Anyway(とにかく)
相手が何を言っているかわからない・・・
でも、これをとにかくやってくれればそれで良いんだ。
そんなときに便利なのが、Anyway。
「とにかく」って意味なので、
Anyway, do that, please.(とにかくこれやってよ)
と言っておけばOK。
By the way(ところで)
相手が何を言っているかわからない・・・
でも、そんなことはさておき、これをやってくれればそれで良いんだ。
そんなときに便利なのが、By the way。
「ところで」って意味なので、話題を切り替える時に便利で、
By the way, what time can you finish your task?(何時にタスク終わるの?)
って感じで使う。
I mean(つまり)
いやいや、そうじゃなくてさ・・・(イライラ)
仕事を任せたけど思ったのと違う。
そんなときに便利なのが、I mean。
I meanには色んな意味があるみたいだけど、僕は
I mean, this space should be smaller.
って感じで使ったりしている。
このシチュエーションは、「バランスを調整しろ」って言ったけど、「つまりはこの空間を小さくしろってことだよ(それくらい分かるだろ)」・・・みたいな状況です。
Follow up(確認して)
頼んだことがそのとおりにいかない(イライラ)
ちょっと確認しろや。
そんなときに便利なのが、Follow up。
例えば、フィリピンだとレストランで注文しても注文の品がちゃんと出てこなかったりする。
My beer has not come yet, please follow up my order.(ビールまだ来てないでー。オーダー確認して。)
みたいな感じ。
フィリピンだと「今やってます」とか適当なことを言われることがある。
心のなかで「絶対ウソやろ」とツッコム。
ちなみに、総務担当に別の会社に依頼している件の進捗を確認させるときにも便利な表現。
お気づきだと思いますが・・・
こんな英語ばっかり使っていると、意図せず相手を傷つけてしまうのでお勧めはできません・・・(汗)
でも・・・
僕はこれしか使えないので、ベリーストリクトなボスとして嫌われています。
この記事をまとめるとするなら・・・
ウェーイwwwな人は海外に出てもうまくいく。
陰キャでコミュ障の人はどこに行ってもぼっち(T_T)ウゥ…
まぁ・・・頑張って生きましょう・・・